神鋼検査の測定技術

神鋼検査サービス株式会社は、発電設備など特殊な設備の検査を行っているそうです。

■CMでも紹介されている非破壊検査
いろいろな検査があるのですが、なかでも有名なのが非破壊検査と呼ばれているものです。これは、テレビCMも放送されているため、ご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか。通常、検査では内部を調べるために切断したりする必要があり、それが破壊ということになります。
しかし、非破壊検査では超音波等を用いて検査をするため、検査の対象物に対して物理的に何かをするということはありません。対象物に対して、検査前と全く変わらない状態を保つことができるため、非破壊検査と呼ばれます。

■点検とその検査方法
神鋼検査の業務のひとつに、発電設備保全があります。これは、ボイラの点検などを行うことにより、発電設備の保全を目的とするものです。検査は目視でも行われますが、ボイラ管の肉厚などは目視で測定することはできません。その場合、マルチプローブ式内挿UTという測定技術を用いるのだそうです。
これは、ボイラ管を水で満たし、内部にセンサ付きのケーブルを挿入し、ボイラ管の肉厚を測定します。フィンのついたボイラ管であっても、この方法であれば、ボイラ管の全長にわたって測定が可能となります。ボイラ管の全域にわたって連続で計測しカラーマップとして表示することができるため、どこに減肉が発生しているかを見つけることが可能となるようです。もちろん、湾曲した部分なども問題なく測定ができるようです。

■神鋼検査サービス、過去の実績
発電設備の検査において、神鋼検査サービスでは神戸発電所をはじめとして、33のサイトで900以上の実績があるといいます。対象となっているのは、ボイラ伝熱管で、管の外径は31.8mmから63.5mmのようです。肉厚に関しては、3.2mm~9.4mmとなっており、全長は最長で100mとなっているようです。
もちろん、これは過去の実績ですから、この範囲外であっても検査は可能となるでしょう。作業の環境によっては、一方からの測定器の挿入だけでなく、双方向から挿入し計測するケースもあるようです。実際に測定が可能かどうかに関しては、外径や肉厚、また曲げ半径や管の長さ、材質といったように、さまざまな条件があるため、総合的に判断を行い、検査可能かどうかが判断されるようです。発電設備の点検や検査が必要であれば、問い合わせてみると良いでしょう。
本社のある兵庫県高砂市を中心に、神戸、加古川、東京にも営業所や事業所があるようです。

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神鋼検査サービス株式会社の提供しているサービス

兵庫県に拠点を置く神鋼検査サービス株式会社は、ものづくりの総合検査エンジニアリングとして、幅広い検査サービスをサポートしている会社です。

神鋼検査サービス株式会社は神戸製鋼グループで培った高い技術力をもとに、最適検査や特殊検査、設備診断などの提案から実施計画、工程管理や安全管理、検査成績書を作成しながら検査を実施。材料調査や余寿命診断、予防保全や減肉管理などの保守までを行っています。また、同社では、主に非破壊検査や試験検査・測定、検査技術開発や計測器・計量器校正、材料調査や代行検査など、さまざまな検査や測定のサービスを提供しているといいます。
風力発電所や火力発電所の発電設備保全業務の支援も行っており、ボイラ管の目視点検から溶射膜厚測定や肉厚測定、ボイラ管のマルチプローブ全面超音波肉厚測定、熱交換器チューブの肉厚測定などを実施しています。

■神鋼検査サービス株式会社が誇る技術

神鋼検査サービス株式会社ではさまざまな技術を有しています。その中でも特に高い技術とされているのが、POLE SCANNER「ぐる探」やマルチプローブ式内挿UT、超音波TOFD法やフェーズドアレイ法、超音波伝播シミュレーションや赤外線サーモグラフィ試験、自動水浸超音波探傷試験(水浸UT)。
いくつかその技術について説明すると、アスファルトなどに埋められた照明柱などに対し、掘削することなく路面境界部から道路附属物点検ができるのがPOLE SCANNER「ぐる探」です。溶接部の超音波試験では一般的に超音波パルス反射法が用いられますが、角度によっては反射波が深触子への反応が弱く、場合によっては面状傷の発見が難しいこともあるようです。
しかし、TOFD法は回折波を使用して傷を見つけるため、傷の傾きなどをあまり気にせず測定することができるようです。

■発電設備の保全業務に欠かせないマルチプローブ式内挿UT

神鋼検査サービス株式会社の技術の中でも、発電設備で欠かせないのがマルチプローブ式内挿UTです。ボイラ管の肉厚測定を全長で連続して測定が可能で、深層部に密集していても精度よく外面から測定することができるようです。手が届かない深層部のボイラ管でも測定ができ、フィン付きボイラ管の根部の測定も可能なようです。ボイラ管全長の肉厚分布は、カラーマップを使用して表示されるので、減肉が起きているパネル部分を容易に見つけることができるようです。

マルチプローブ式内挿UTとは

マルチプローブ式内挿UTという言葉は一般ではあまり聞きなれない言葉ですが、これは神鋼検査サービスが行う検査技術のひとつです。
ボイラ伝熱管の全長連続肉厚測定のための技術で、発電設備におけるボイラ管の密集した再熱器や過熱器、節炭器などのパネル深層部の肉厚を測る検査方法です。外面からの検査では、特に深層部にあるボイラ管の肉厚を測定することはかなり困難なようです。しかし、マルチプローブ式内挿UTという測定技術では、この困難な検査を可能にしているとのこと。

ボイラ管の内部を水で満たして、その内部にマルチプローブセンサを取り付けたケーブルを挿入します。そのセンサ付きのケーブルを移動させながら計測することで、ボイラ管全体の肉厚を連続した状態で測定することが可能になるということです。測定結果として、全体の肉厚の分布を表示することができ、肉厚の正常な箇所、また、薄くなっている個所など、その程度によって色分けされて表示されるので、視覚的にボイラ管の状態を確認することができます。発電設備の保全活動を行う上では、かなり有効な検査技術となっているようです。

■CMで有名な非破壊検査
神鋼検査サービスはテレビでCMも流れており、有名なのが非破壊検査ではないでしょうか。マルチプローブ式内挿UTも非破壊検査であり、超音波探傷試験のひとつになります。非破壊検査には、他に浸透探傷試験、磁気探傷試験、放射線透過試験、ひずみゲージ試験といったものがあります。浸透探傷試験は浸透液を表面に塗布することで、人間の眼では見えにくい傷等に着色することで見えやすくするといったものです。
磁気探傷試験では、磁力によって傷を検出する検査となります。放射線透過試験はエックス線やガンマ線などの放射線を使用してフィルムを感光させる検査です。人体ドックなどでもX線によるレントゲン検査やCT検査がありますが、それと同じようなものです。
ひずみゲージ試験では、各部材にかかるストレスを測定するものですが、シミュレーションで解析計算を行い、その検証のために実際にひずみゲージを取り付けて測定します。

■検査専門の神鋼検査サービス
神鋼検査サービスは1986年に神戸製鋼所の完全子会社として設立されました。単純に考えれば、神戸製鋼所の検査部門をひとつの会社にしたということのようです。その結果として、自社の検査技術を外部のさまざまな会社での検査に役立てることができるようになったといいます。非破壊検査以外にもさまざまな検査技術をもっていますし、検査に必要となる測定機器の販売も行っているようです。

発電所の保全

発電所の保全活動では、基本は目視による検査となります。目視だけでなく、触診による官能検査も同時に行われます。ボイラ管の肉厚など、検査箇所によっては、目視や触診では検査できないものもあるので、専用の器具を用いた検査を行います。
火力発電所の場合、ボイラ管や給水管といったように、長い管を使用しているため、その劣化具合を調べるためには、肉厚の検査がとても重要になります。さらに、ポイントを絞っての検査ではなく、全長にわたって検査をすることで、ボイラ管の状態をしっかりと把握することができるのです。

■超音波等を使用する検査
検査にはいろいろあり、寸法や温度を計測する一般的なものもあれば、磁気や超音波などを使用した検査もあります。超音波による検査は、さまざまな材質に適用することができるため、さまざまな検査で使用されています。特に、材料内部の品質確認のために利用されているようです。
パソコンや操作機構装置と接続し、水浸法、TOFD法など、特殊な方法が使用でき、さらに検査結果を数値ではなく、画像にすることも可能になるようです。数値でみるよりも、画像やグラフで見られることで、問題個所の特定が容易になるそう。
発電所での検査においては、ボイラ管の肉厚の検査に使用されています。マルチプローブ式内挿UTという技術が使用されており、複数の超音波探触子のあるマルチプローブセンサをケーブルに取り付け、内部の肉厚の計測を行います。ケーブルにとりつけることで、ボイラ管の全長にわたって計測が可能となるようです。
目視で検査できない箇所もこういった方法であれば、しっかりと検査することができるのです。超音波以外では、磁気や放射線といったものを使用する検査もあります。実際に、CT(X線)やMRI(磁気)といったように医療の現場でも使用されているので、意外と身近な検査方法でもあるのです。

■検査を専門に行う会社
検査を自社で行えない場合は、やはり、専門の会社に依頼することになります。その検査を専門に行っている会社に神鋼検査サービス株式会社があります。
神鋼検査サービスは兵庫県高砂市に本社があり、兵庫県を中心に事業を行っていますが、東京にも事務所を置いています。神戸製鋼所が完全子会社として設立しており、創業以来非破壊検査を中心に、さまざまな検査を行い、多くの実績を積み上げてきているようです。
実績は国内だけでなく、韓国やインドネシア、また、中国やオーストリアといったように、海外でも検査の支援を行っているようです。検査を行うだけでなく、検査で使用する機器に関しても、自社で独自に製品を作り出しているそうで、多くの検査関連機器の販売も行っているとのこと。

神鋼検査サービスのいろいろな検査

神鋼検査サービスは兵庫県高砂市にある、検査や診断を専門に行っている企業です。
設立は1986年で、株式会社神戸製鋼所の100パーセント出資による完全子会社となっています。神戸製鋼所では、100年以上に渡ってさまざまなものを作っているのですが、その検査や診断に関しては、現在、神鋼検査サービスが行っているようです。
神鋼検査サービスも創業からはすでに30年を超えているので、多くの経験と実績を積み上げてきているようです。現在は、グループ企業だけでなく、さまざまな企業の検査や診断の請負も行っているといいます。国内のみならず海外でも同様に行っていることから、検査、診断に関しての信頼度は高そうです。

■非破壊検査と一般検査
神鋼検査サービスの行う検査は、非破壊検査と一般検査に分かれているようです。非破壊検査に関しては、テレビCMでも見かけるようになったため、どんなものかは知っている人も少なくないと思います。
一般検査では、寸法の測定や温度の測定、PMI検査や漏洩試験といったものを行っているようです。非破壊検査に関しては、超音波深傷試験、浸透深傷試験、磁気深傷試験といった検査が行われています。
通常、検査は、目視によって行われるのですが、目視では検査できない、また、目視では見逃しがちなものを非破壊検査によって発見することが可能です。例えば、超音波深傷試験は発電設備のボイラ管の検査で使用されるのですが、ボイラ管などの管状のものは、肉厚を計測する場合、目視だと末端の箇所しか計測できません。しかし、超音波深傷試験を行うことで、ボイラ管の肉厚に関して、全長を連続的に計測することが可能になるのです。
さらに、その結果を画像で表示させることによって、ボイラ管の肉厚が薄くなっている個所が非常に分かりやすく表示されるようになります。検査は単純の現在の状態を確認するだけですが、その情報は扱い方次第で便利になるのです。

■超音波によるマルチプローブ式内挿UT
UTと呼ばれる超音波を使用した検査にもいろいろなものがあります。超音波探触子を使用して検査を行いますが、ボイラ管など全長のあるものは、マルチプローブ式内挿UTという技術が使用されます。ボイラ管を水で満たして、その中に超音波探触子が複数あるセンサを取り付けたケーブルを挿入し検査を行うのです。理論上はケーブルが届きさえすれば、長くても計測は可能ということになります。
実際に、神鋼検査サービスは全長100メートルのボイラ管の検査を行ったという実績もあるようです。これまでの、経験と実績でさらに検査技術もグレードアップしているということになりそうです。